ダッハウ強制収容所自由通り
エドモン・ミシュレ 著
宇京賴三 訳
ド・ゴール政権下で国防相や法相、文化相などを歴任したフランスの著名な政治家エドモン・ミシュレによる、ダッハウ強制収容所実録「物語」。他のナチスによる強制収容所と同様、人間の尊厳を徹底的に剥奪される環境のなかでの生活を、抑制された筆致、ミシュレならではの視線で描写する。
ド・ゴールの謝辞…………シャルル・ド・ゴール
アデナウアーのドイツ語版序文…………コンラート・アデナウアー
エティエンヌ・ボルヌ宛て書簡
はしがき(作者注)
1 早朝
2 陽気な騎兵隊
3 フランス人司祭
4 収容所付ドイツ人司祭
5 不可知論者
6 入所式
7 ダッハウ強制収容所
8 寄せ集め囚人
9 ナショナリズム
10 「その血の責任は、われわれとわれわれの子孫の上に……」
11 ノートル・ダム・ド・ダッハウ
12 育ちのよい人びと
13 別な育ちのよい人びと……
14 新しき友好のヨーロッパ地理
15 「元帥、我らただいま参上」
16 数名の精神貴族たち
17 あるサマリア人
18 人はパンのみにて生くるにあらず
19 二つの教え
20 ミサの終わり
21 結局は、困難がはじまる
22 エピローグ
訳注
訳者あとがき
《訳者略歴》
宇京賴三(うきょう らいぞう)
1945年生まれ。三重大学名誉教授。フランス文学・独仏文化論。
著書――『フランス-アメリカ――この〈危険な関係〉』(三元社)、『ストラスブール――ヨーロッパ文明の十字路』(未知谷)、『異形の精神――アンドレ・スュアレス評伝』(岩波書店)、『仏独関係千年紀』(法政大学出版局)、訳書――フィリップス『アルザスの言語戦争』、リグロ『戦時下のアルザス・ロレーヌ』(以上、白水社)、オッフェ『アルザス文化論』(みすず書房)、同『パリ人論』(未知谷)、ロレーヌ『フランスのなかのドイツ人』、アンテルム『人類』、ルフォール『余分な人間』、バンダ『知識人の裏切り』(以上、未來社)、センプルン『ブーヘンヴァルトの日曜日』(紀伊國屋書店)、ファーブル=ヴァサス『豚の文化史』、ブラック『IBMとホロコースト』(以上、柏書房)、ソゼー『ベルリンに帰る』(毎日新聞社)、ルフォール『エクリール』、オルフ=ナータン編『第三帝国下の科学』、トラヴェルソ『ユダヤ人とドイツ』、カストリアディス『迷宮の岐路』『細分化された世界』、トドロフ『極限に面して』、クローデル『大恐慌のアメリカ』(以上、法政大学出版局)ほか多数。
アウシュヴィッツと表象の限界
ソール・フリードランダー 編 / 上村忠男 小沢弘明 岩崎稔 訳
定価: 本体3,200円+税 ISBN: 978-4-624-93223-7 発行日: 1999年4月15日
人類
ブーヘンヴァルトからダッハウ強制収容所へ
ロベール・アンテルム 著 / 宇京頼三 訳
定価: 本体4,200円+税 ISBN: 978-4-624-61025-8 発行日: 1993年2月20日