沖縄差別と闘う
悠久の自立を求めて
仲宗根勇 著
今年11月におこなわれる沖縄県知事選にむけての緊急出版!!
30年の沈黙を破って沖縄の知性が知事選・辺野古闘争に奮闘する兄妹たちにささげる緊急アピール。
1972年の日本「復帰」をめぐって反復帰論の指折りの論者として名を轟かせた著者が、安倍強権政治の暴力的な沖縄支配に抗して、再びその強力な論理をもって起ち上がった。一気書き下ろし120枚を巻頭に、1980年代の先鋭かつ先見的な論考・時評を収録する現代沖縄論最強の一冊。
第一部 憲法危機のなかの沖縄自立
第二部 自立・沖縄の夢とうつつ
「沖縄自立」の夢遠く
琉球共和国憲法F私(試)案(部分)
琉球共和国の理念と前提
立ち枯れた沖縄独立共和国の夢――沖縄民主同盟
沖縄における天皇制と日の丸・君が代
“国家”観念の世界史的変質――「多国籍軍」とは何だったのか
第三部 状況のなかの自立思想
沖縄少数派通信
復帰十年に思う――不可視の〈国境〉のなかから
復帰十年の軌跡――表層と深層を考える
沖縄'82論壇
'83回顧 思想
辺境に寄せる国家の関心――なぜ、いま首相訪沖なのか
5・15異見――私的状況から
「本土」という言葉を考える
国体の「国体」思想を排す
「吉本南島論」を聴いて
仲宗根 勇(なかそね いさむ)
1941年沖縄県うるま市(旧具志川市)生まれ。東京大学法学部卒業。1965年、琉球政府公務員となる。琉球政府裁判所入所。1969年、「沖縄タイムス」社発行の総合雑誌「新沖縄文学」初の懸賞論文「私の内なる祖国」に入選、以後公務のかたわら新聞、雑誌、自治体の市史等での評論、編纂・執筆活動を続ける。1992年最高裁判所の簡易裁判所判事試験に沖縄県から初合格・裁判官任官。1992~2007年沖縄県(那覇、石垣、沖縄)、福岡県内(博多、柳川、折尾)の各裁判所に勤務。2008年~2010年、東京簡易裁判所に転勤・定年退官。2014年~、うるま市具志川九条の会共同代表。著書『沖縄少数派――その思想的遺言』(1981年、三一書房)。