宿命
萩原朔太郎 著
シリーズ : 転換期を読む
〔転換期を読む19〕 日本近代詩を新しい次元に導き、現代につづく詩の地平を切りひらいた日本を代表する近代詩人、萩原朔太郎の最晩年の自選アンソロジー。散文詩と抒情詩のなかから代表作141篇を選び出し、みずからの詩のありかたを決定づけた作品集。さらに散文詩自註として独自の詩的表現論を展開し、近代以降の詩にたいする問題提起をおこなっている。まとまったかたちで入手しにくいこともあって、いまだ評価の定らない幻の著作の復刊。粟津則雄氏の渾身の解説付き。
散文詩について(序に代へて)
散文詩
抒情詩
附録(散文詩自註)
解説 粟津則雄
萩原朔太郎(はぎわら・さくたろう)
1889-1942年。日本近代最大の詩人。生前に発表された詩集は『月に吠える』『蝶を夢む』『青猫』『純情小曲集』『萩原朔太郎詩集』『氷島』『定本青猫』『宿命』。他に詩論『詩の原理』、アフォリズム集など多数。