ヴェーバー学の未来
「倫理」論文の読解から歴史・社会科学の方法会得へ
定価:本体2,400円+税
ISBN:978-4-624-40057-6
ISBN[10桁]:4-624-40057-7
発行日:2005年9月15日
判型:四六判並製
ページ:252
Cコード:C0036
折原浩 著
羽入辰郎『マックス・ヴェーバーの犯罪』批判を深めるなかから、「倫理」論文を徹底して読解し、ヴェーバー歴史・社会科学の思考方法を会得していく案内書がいまこそ必要と確信した著者が、長いヴェーバー研究の精髄を渾身の力で注ぎ込んだ「マックス・ヴェーバー入門」。ヴェーバーの基本概念と歴史・社会科学の方法論を解説し、ヴェーバー学の未来を展望する。姉妹篇『学問の未来』とともに、前著『ヴェーバー学のすすめ』の続篇。世界的ヴェーバー学者が満を持しておくる「マックス・ヴェーバー入門」!
はじめに
第一章 「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」論文の全内容構成(骨子)
第二章 「倫理」論文第一章第一節「宗派と社会層」を読む――近代市民層帰属の宗派別差異か ら、経済と宗教との「親和関係」にいたる(読者との対話による)論旨の展開、ならびに歴史・社会 科学の方法開示
第三章 「理念型」とその経験的妥当性
第四章 「倫理」論文第一章第二節「資本主義の精神」第一~第七段落を読む――フランクリンから の素材を「暫定的例示」手段とする「理念型(歴史的個性体)」概念の構成手順(例解)
第五章 「倫理」論文第一章第三節「ルターの職業観」第一段落と三注を読む――ルターによる「ベ ルーフ」語義創始の経緯と「意味 - 因果帰属」の手順(例解)
第六章 人間行為の意味形象 = 規定根拠としての「宗教性」――ヴェーバー「宗教社会学」の理論 的枠組みと「二重予定説」の位置づけ
第七章 多義的「合理化」論とその方法的意義
終章 回顧と展望――「戦後近代主義」ヴェーバー解釈からのパラダイム転換
注
あとがき