加藤尚武著作集第10巻 技術論
加藤尚武 著
シリーズ : 加藤尚武著作集
この巻には、現代の技術と人間が生きていくうえでの倫理のあいだに深刻な問題を生じている現代世界の諸問題を論じた『技術と人間の倫理』(1996年)、『価値観と科学/技術』(2001年)、『災害論――安全性工学への疑問』(2011年)の三冊を収録する。鉄腕アトム、『モダン・タイムス』から原子力発電所問題まで縦横無尽の話題で現代技術がもたらす反倫理性、地球破壊をもたらしかねない犯罪性、暴力性を剔抉する。
『技術と人間の倫理』(1996年、NHK出版)
『価値観と科学/技術』(2001年、岩波書店)
『災害論――安全性工学への疑問』(2011年、世界思想社)
著者解題
人名索引
加藤尚武(かとう・ひさたけ)
1937年、東京生まれ。
1960年、東京大学教養学部学生として安保闘争に参加。
1963年、東京大学文学部哲学科を卒業。東京大学文学部助手、山形大学教養部講師・助教授、東北大学文学部助教授、千葉大学文学部教授、京都大学文学部教授、鳥取環境大学学長、東京大学医学系研究科特任教授を歴任。元日本哲学会委員長。日本学術会議連携会員、京都大学名誉教授。
《専門》
ヘーゲル哲学、環境倫理学、生命倫理学。現在は、徳倫理学、貢献心、利他主義の研究開発に従事している。
《受賞》
哲学奨励山崎賞(1979年)、和辻哲郎文化賞(1994年)、紫綬褒章(2000年)、建築協会文化賞(2002年)
《主な著書》
『ヘーゲル哲学の形成と原理』未來社、1980年
『バイオエシックスとは何か』未來社、1986年
『環境倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、1991年
『哲学の使命』未來社、1992年
『ヘーゲルの「法」哲学』青土社、1993年
『ヒトと技術の倫理』NHKライブラリー、1993年
『21世紀のエチカ』未來社、1993年
『応用倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、1994年
『技術と人間の倫理』NHKライブラリー、1996年
『現代倫理学入門』講談社学術文庫、1997年
『20世紀の思想』PHP新書、1997年
『脳死・クローン・遺伝子治療』PHP新書、1999年
『先端技術と人間』NHKライブラリー、2001年
『価値観と科学/技術』岩波書店、2001年
『合意形成とルールの倫理学』丸善ライブラリー、2002年
『戦争倫理学』ちくま新書、2003年
『新・環境倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、2005年
『現代人の倫理学』丸善、2006年
『教育の倫理学』丸善、2006年
『資源クライシス』丸善、2008年、中国語(簡体字)に翻訳
『形の哲学』岩波現代文庫(再版)、2008年
『災害論』世界思想社、2011年
『死を迎える心構え』PHP研究所、2016年
『加藤尚武著作集』(全15巻)未來社、(2017年~、刊行中)