加藤尚武著作集第8巻 世代間倫理
加藤尚武 著
シリーズ : 加藤尚武著作集
この巻には、倫理学者として現実の課題に対応しようとする著者の世代間問題、とりわけ子どもの教育の問題にかんする著作、『子育ての倫理学――少年犯罪の深層から考える』(2000年)『教育の倫理学』(2006年、いずれも丸善ライブラリー刊)のほかに関連する単行本未収録論文7篇を収録する。世代にわたる持続可能性を真剣に考えなければならない時期にある人類への警告と洞察の書。
『子育ての倫理学――少年犯罪の深層から考える』(二〇〇〇年 丸善ライブラリー)
『教育の倫理学』(二〇〇六年 丸善ライブラリー)
*単行本未収録論文
道徳発達における家庭と学校
子ども白書――先に生まれるのとあとから生まれるのとどちらがトクか?
未来人を育てる――二十一世紀の社会改革は十九―二十世紀の社会改革とどこが違うか
子どもの存在論
究極の持続可能性
21世紀の子育て――二元論から三元論へ
生き甲斐の哲学――生きる意味を考える
著者解題
人名索引
1937年、東京生まれ。
1960年、東京大学教養学部学生として安保闘争に参加。
1963年、東京大学文学部哲学科を卒業。東京大学文学部助手、山形大学教養部講師・助教授、東北大学文学部助教授、千葉大学文学部教授、京都大学文学部教授、鳥取環境大学学長、東京大学医学系研究科特任教授を歴任。元日本哲学会委員長。日本学術会議連携会員、京都大学名誉教授。
《専門》
ヘーゲル哲学、環境倫理学、生命倫理学。現在は、徳倫理学、貢献心、利他主義の研究開発に従事している。
《受賞》
哲学奨励山崎賞(1979年)、和辻哲郎文化賞(1994年)、紫綬褒章(2000年)、建築協会文化賞(2002年)
《主な著書》
『ヘーゲル哲学の形成と原理』未來社、1980年
『バイオエシックスとは何か』未來社、1986年
『環境倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、1991年
『哲学の使命』未來社、1992年
『ヘーゲルの「法」哲学』青土社、1993年
『ヒトと技術の倫理』NHKライブラリー、1993年
『21世紀のエチカ』未來社、1993年
『応用倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、1994年
『技術と人間の倫理』NHKライブラリー、1996年
『現代倫理学入門』講談社学術文庫、1997年
『20世紀の思想』PHP新書、1997年
『脳死・クローン・遺伝子治療』PHP新書、1999年
『先端技術と人間』NHKライブラリー、2001年
『価値観と科学/技術』岩波書店、2001年
『合意形成とルールの倫理学』丸善ライブラリー、2002年
『戦争倫理学』ちくま新書、2003年
『新・環境倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、2005年
『現代人の倫理学』丸善、2006年
『教育の倫理学』丸善、2006年
『資源クライシス』丸善、2008年、中国語(簡体字)に翻訳
『形の哲学』岩波現代文庫(再版)、2008年
『災害論』世界思想社、2011年
『死を迎える心構え』PHP研究所、2016年
『加藤尚武著作集』(全15巻)未來社、(2017年~、刊行中)