加藤尚武著作集第6巻 倫理学の基礎
加藤尚武 著
シリーズ : 加藤尚武著作集
この巻には現代を代表する哲学者による倫理学一般にかんする基本的文献を集めている。1997年に刊行されベストセラーになった『現代倫理学入門』(講談社学術文庫)と1996年刊の『倫理学で歴史を読む』を中心に、「中央公論」に連載された「倫理学講義」をはじめとする単行本未収録論文7篇を収録する。自然にたいする人間の責任を根源的に問い、思想を生きるとはどういうことかを厳しく問いかける。
『現代倫理学入門』
『倫理学で歴史を読む――【21】世紀が人類に問いかけるもの』
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単行本未収録論文
ゆるやかに触れあう異相――倫理学講義
環境問題に対処する政治的主体の形成
データの摩耗度と未来文化の設計
自然の歴史性から見た設計主義の限界
核廃棄物の時間と国家の時間
人間と人間でない生物の関係
持続可能な未来と宗教
著者解題
1937年、東京生まれ。
1960年、東京大学教養学部学生として安保闘争に参加。
1963年、東京大学文学部哲学科を卒業。東京大学文学部助手、山形大学教養部講師・助教授、東北大学文学部助教授、千葉大学文学部教授、京都大学文学部教授、鳥取環境大学学長、東京大学医学系研究科特任教授を歴任。元日本哲学会委員長。日本学術会議連携会員、京都大学名誉教授。
《専門》
ヘーゲル哲学、環境倫理学、生命倫理学。現在は、徳倫理学、貢献心、利他主義の研究開発に従事している。
《受賞》
哲学奨励山崎賞(1979年)、和辻哲郎文化賞(1994年)、紫綬褒章(2000年)、建築協会文化賞(2002年)
《主な著書》
『ヘーゲル哲学の形成と原理』未來社、1980年
『バイオエシックスとは何か』未來社、1986年
『環境倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、1991年
『哲学の使命』未來社、1992年
『ヘーゲルの「法」哲学』青土社、1993年
『ヒトと技術の倫理』NHKライブラリー、1993年
『21世紀のエチカ』未來社、1993年
『応用倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、1994年
『技術と人間の倫理』NHKライブラリー、1996年
『現代倫理学入門』講談社学術文庫、1997年
『20世紀の思想』PHP新書、1997年
『脳死・クローン・遺伝子治療』PHP新書、1999年
『先端技術と人間』NHKライブラリー、2001年
『価値観と科学/技術』岩波書店、2001年
『合意形成とルールの倫理学』丸善ライブラリー、2002年
『戦争倫理学』ちくま新書、2003年
『新・環境倫理学のすすめ』丸善ライブラリー、2005年
『現代人の倫理学』丸善、2006年
『教育の倫理学』丸善、2006年
『資源クライシス』丸善、2008年、中国語(簡体字)に翻訳
『形の哲学』岩波現代文庫(再版)、2008年
『災害論』世界思想社、2011年
『死を迎える心構え』PHP研究所、2016年
『加藤尚武著作集』(全15巻)未來社、(2017年~、刊行中)