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書籍詳細

レトリックの哲学

レトリックの哲学

定価:本体2,200円+税

ISBN:978-4-624-93449-1

発行日:2021年11月5日

判型:四六判/伊勢功治

ページ:188

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アイヴァー・A・リチャーズ
村山淳彦

ジャンル : 哲学・思想 >> 言語哲学・批評理論

ジャンル : 文学 >> 文芸批評・評論

シリーズ : 転換期を読む

本書は一九三六年にブリン・モー・カレッジでおこなわれた連続講義の記録で同年、オックスフォード大学出版局から刊行された。主意(tenor)と媒体(vehicle)というキー概念を用いて、アリストテレスにはじまる伝統的修辞学(比喩論)の長い伝統とその衰退のあとを受けたかたちで、新しい修辞学を樹立した。フランスで構造主義の影響のもとにジェラール・ジュネットらによるヌーヴェル・レトリック(新修辞学)が新たに進展する以前に、英米系文学理論として本書を起点とする修辞学・隠喩研究が発展することになる、記念碑的名著の新訳。

目次

 はしがき
第1講 まえおき
第2講 言述の目的と多種のコンテクスト
第3講 語同士の相互確定
第4講 語に対するいくつかの評価規準
第5講 隠喩
第6講 隠喩(承前)
 訳者解説・あとがき
 索引

著者略歴

アイヴァー・A・リチャーズ(一八九三――一九七九)
イギリスの文芸批評家・英語教育学者・修辞学者、ケンブリッジ大学特別研究員、ハーヴァード大学教授。
C・K・オグデンとともに「意味論」の科学的研究者で『意味の意味』は古典的名著。またニュー・クリティシズムの提唱者のひとりとしても知られる。『文芸批評の原理』『実践批評』などがある。
本書『レトリックの哲学』は一九三六年の著作で講義録。二十世紀の言語論的転回のなかで修辞学、とりわけ隠喩の再定義で今日の修辞学復興の出発点を形成し、大きな影響を残した名著。

村山淳彦(むらやま・きよひこ)
1944年、北海道生まれ。
東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。
東京都立大学名誉教授。
主な著訳書=『セオドア・ドライサー論――アメリカと悲劇』(南雲堂、日米友好基金アメリカ研究図書賞)、『いま「ハック・フィン」をどう読むか』(共編著、京都修学社)、『文学・労働・アメリカ』(共編著、南雲堂フェニックス、科研費出版助成)、コンロイ『文無しラリー』(三友社)、『エドガー・アラン・ポーの復讐』(未來社)、レイモンド・タリス『アンチ・ソシュール――ポスト・ソシュール派文学理論批判』(未來社)、フランク・レントリッキア『ニュー・クリティシズム以後の批評理論』(共訳、未來社)、カレン・カプラン『移動の時代――旅からディアスポラへ』(未來社)、コーネル・ウェスト『哲学を回避するアメリカ知識人――プラグマティズムの系譜』(共訳、未來社)、キース・ニューリン編『セオドア・ドライサー事典』(雄松堂)、ドライサー『シスター・キャリー』(岩波文庫)、クーパー『開拓者たち』(岩波文庫)