田中浩集 第十巻
思想学事始め
田中浩 著
シリーズ : 田中浩集
〔第十回配本〕 全十巻完結!
思想史研究者としての歩みをつづったユニークな自伝。戦前の幼年期と陸軍経理学校における成長と挫折、そして敗戦を経て、戦後に政治思想・民主主義思想の研究者になるまでをたどる。これまで自分を衝き動かしてきた問題意識とは何か、研究者としての道を支えてくれたのは何であったのか、思想史研究の意義とは――みずからの原点を開示した最終配本。
はじめに――「世界の歴史」と「自分の歴史」(如是閑)
第一部 敗戦から「哲学」専攻をめざすまで――「玉音放送」・「東亜連盟」・「旧制高校時代」
第一章 敗戦の日から帰郷まで
第二章 「東亜連盟」運動から「旧制佐高」(文科乙類)入学まで
第三章 旧制高校から「哲学」専攻を定(き)めるまで
第四章 ホッブズ研究をめざして
第二部 近代政治思想研究の歩み――ホッブズ・シュミット・如是閑
はじめに
第一章 研究の時代区分(総論)
第二章 トマス・ホッブズ研究について
第三章 カール・シュミット研究
第四章 如是閑研究について
第三部 現代史研究――世界と日本――へ向けて
田中浩(たなか・ひろし)
1926年佐賀県生まれ、一橋大学名誉教授、聖学院大学大学院教授。政治学・政治思想。本シリーズ収録著作のほか、共訳書にホッブズ『リヴァイアサン』『哲学者と法学徒との対話』、シュミット『政治的なものの概念』『政治神学』など多数。