緑色のカーテン
ドストエフスキイの『白痴』とラファエッロ
定価:本体2,500円+税
ISBN:978-4-624-61035-7
ISBN[10桁]:4-624-61035-0
発行日:2001年8月20日
判型:四六
ページ:242
Cコード:C0098
冨岡道子 著
『白痴』は謎に満ちた長編小説として知られている。作家がこの作品に特別の愛着をもっていたというのはなぜか。また、なぜ作品中「緑」が目立つのか。 『白痴』 構想の成熟過程を「緑」を鍵に分析し、ラファエッロの《システィーナの聖母》から得たイメージを長大なストーリィに発展させていった作品であることを斬新な視点と方法で解明。
I
1 プロローグ
2 緑の迷路
3 ドストエフスキイとラファエッロ
4 ドストエフスキイとルネッサンス美術
5 『白痴』のあらすじ
6 エマオへの旅
7 ソフィヤに捧げる
8 椅子事件
II
1 『アンナの日記』
2 緑の環境
3 緑色のシンボル
4 〈緑色のカーテン〉
5 聖母マリアと絶世の美女
6 幼児(おさなご)キリストと「完全に美しい人間」
III
1 四人の主人公
2 ローマ法王
3 右手の人差し指
4 もう一人の美女
5 二人の童児たち
IV
1 「緑」のディティール
2 〈水曜日〉
3 〈ロゴージンのスカート〉
4 〈コーリャの襟巻〉
5 〈レーベジェフ家の緑〉
6 〈ロゴージンの家〉
7 〈レーベジェフの別荘〉
8 〈アデライーダの絵のテーマ〉
9 〈エメラルド〉
10 〈ロゴージンのネクタイ〉
11 〈緑色のベンチ〉
12 〈木立〉と〈緑色の掛けぶとん〉
13 エピローグ
[付]
付1 《詩人A・N・マイコフの肖像》