百合子めぐり
定価:本体2,000円+税
ISBN:978-4-624-60098-3
ISBN[10桁]:4-624-60098-3
発行日:1998年12月7日
判型:四六
ページ:238
Cコード:C0095
中村智子 著
宮本百合子生誕100年。評伝『宮本百合子』を著して以来、初めて語る百合子の周辺をめぐっての貴重なエピソード、著作により引き起こされた思いがけない波紋、著者の生きた「時勢」
はじめに
I百合子をめぐって
直かに見た宮本百合子
湯浅芳子への百合子の手紙
『多喜二と百合子』の女性たち
「女子学連」、戦前入党について
丸山眞男と中野重治の葉書
百合子の弟・中条国男
大森寿恵子の著書への疑問
直かに見た宮本顕治
II私が生きた「時勢」
「時勢」というもの 二・二六事件の日は雪遊び 「アカ」の家の子
大詔奉戴日は神社へ 府立高女を落ちる 戦時下にエス禁止
中島飛行機へ学徒勤労動員 長野県の蚕小屋へ疎開 敗戦の日のラジオ
復校を拒否される 女子大と戦後民主主義 東京裁判傍聴のショック
女子大新聞部とカンパ 検閲に引っかかる マッカーサー追出される
東大新聞研究所に入る 「智子」の改名 血のメーデー事件
「ソ同盟」と「解放」 「進歩的文化人」 御学友との婚約破棄
『風流夢譚事件以後』 退社後の日々は楽し 花紋コサージュ作り
「造反有理」は二一世紀に 私の離婚した夫のこと
III宮本百合子をめぐる論争
第一線人物インタビュー=日本共産党書記長 宮本顕治に訊く
宮本百合子像への疑問
『赤旗』と言論の自由についての一つの体験
日本共産党と宮本百合子
中野重治氏における「事実」について