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ドイツ福祉国家思想史
ISBN:978-4-624-32162-8
ISBN[10桁]:4-624-32162-6
発行日:2000年3月31日
判型:A5
ページ:534
Cコード:C3033
木村周市朗 著
ジャンル : 経済 >> 経済政策・社会保障
ジャンル : 歴史 >> ドイツ史・ドイツ研究
ドイツにおける福祉国家思想の形成・発展史を、私的自治と国家干渉とのドイツ的結節点としての法治国家思想を軸に、18世紀後半の啓蒙絶対主義期から第二次大戦後の現代ドイツの「社会国家」体制まで展望する。私的領域に対する近現代的国家の政策的介入をめぐる基本問題を、特殊ドイツ的な国制史と社会史との文脈の中で探った大作。2005年度「日本学士院賞」受賞!
序章 ドイツ福祉国家思想史の課題と視点
一 私的自治と国家干渉
二 福祉国家と社会国家──現代ドイツにおける両概念の史的連関構造をめぐって
(一) 旧西ドイツにおける福祉国家概念の浸潤動向
(二) 特殊西ドイツ的 「社会国家」 概念の基本性質
A 「社会国家」 概念による 「福祉国家」 概念の代位
B 国際比較史研究における 「社会国家」 概念の再評価
──G・A・リッターのばあい
C 「社会国家の危機」 論の基底──「扶養国家」 批判の展開構造
(三) ドイツ福祉国家思想史と法治国家
三 ドイツ法治国家思想の成立次元──国制史的連続性と旧国家学の射程
第一部 私的自治のドイツ的生成
第一章 ドイツ自然法論と初期法治国家思想
一 ドイツ自然法論と啓蒙絶対主義
二 初期法治国家思想の形成
──カール・ゴットリープ・スヴァールツの所説を中心に
第二章 ヴィルヘルム・フォン・フンボルトの国家活動限定論
──絶対主義末期の干渉主義批判の一類型
一 J・S・ミルとフンボルト
二 人格形成論の内面化と反政治性
三 福祉第六章 西南ドイツ初期自由主義と社会政策
──ローベルト・フォン・モールの労働者問題認識と 「中間身分」 社会論
一 開題
二 工場労働者問題の本質と 「パウペリスムス」
三 工場労働者の上昇展望
四 「中間身分」 保全論のアンビヴァレンツ
第三部 近現代的干渉主義の成立
第七章 ローベルト・フォン・モールの法治国家と干渉主義
一 開題
二 モールのカント批判と行政法体系
三 法治国家と補助性原理
四 行政干渉と権利保護
五 近代的干渉主義における目的・手段関係
六 法治国家思想の特殊ドイツ的位相 国制論と人倫性
(一) 法治国家思想の国制論的基礎
(二) 私的自治の精神的基礎
七 法実証主義の支配と旧国家学の帰趨
第八章 ローレンツ・フォン・シュタイン行政国家論の成立
一 開題
二 「社会」 への意識── 一八四二年
三 「個人の人格性」 と国家学──一八四四・四六年
四 「社会」 の運動と「国家」の任務──一八五○年
五 「福祉国家」・「法治国家」・「社会的国家」
六 結収──モール、シュタイン、メンガー、シュモラー
第九章 アードルフ・ヴ