イモと日本人
民俗文化論の課題
定価:本体3,200円+税
ISBN:978-4-624-22002-0
ISBN[10桁]:4-624-22002-1
発行日:1979年12月25日
判型:四六
ページ:292
Cコード:C0339
坪井洋文 著
ジャンル : 民俗・民芸 >> 民俗学・民俗文化研究
シリーズ : ニュー・フォークロア双書
【書物復権2013】〔ニュー・フォークロア双書2〕 新年に餅を供え食べることを拒否する餅なし正月の習俗を緒口に、イネの文化に対抗する異系異質の文化体系の存在を立証。日本人のもう一つの世界観を探る。
単一文化の条件
はじめに
一 民族と国民
二 日本文化成立の条件
三 自己同一化への志向
四 単一文化の条件とは
柳田国男の農耕文化論
一 日本民族研究の現状
二 日本文化一元論と多元論
三 稲作文化=日本文化論の検討
四 ひとつの仮説
畑作儀礼研究の計画
餅なし正月の背景――イモと日本人(一)――
一 ひとつの日本
二 正月儀礼における餅とイモ
三 餅正月とイモ正月
四 イモ正月研究の意義
イモと餅の象徴――イモと日本人(二)――
一 火と人間
二 民間伝承と家例
1 民間伝承の概念
2 柳田国男の日本人形成観
3 事大主義
4 日本群島の自然環境
5 稲作志向
6 家例のこと
三 食物と火と禁忌
1 餅なし正月の論理
2 先祖の伝説
3 餅の象徴と火
4 火と禁忌
四 火の転換原理
畑作文化の確認――イモと日本人(三)――
一 畑作民の世界
二 儀礼の複合性
三 畑作農耕文化定立の可能性