アジアの「近代」と歴史教育
続・自国史と世界史
ISBN:978-4-624-11134-2
ISBN[10桁]:4-624-11134-6
発行日:1991年7月1日
判型:四六
ページ:400
Cコード:C0020
比較史・比較歴史教育研究会 編
中国、南北朝鮮、日本の歴史教育関係者が初めて一堂に会したシンポジウムの記録。「戦争責任を考える」「歴史教育と民族」「東アジアから見た近代」等で構成。
はじめに
第・部 歴史教育五〇年のあゆみ
序章 戦後歴史教育・社会科教育の五〇年にあたって
はじめに
一 歴史教育の成立
二 教科書の国定化
三 歴史読物と皇国史観
四 敗戦直後の教育改革と三教科停止
五 『くにのあゆみ』と歴史教育の新生
六 教育基本法と社会科の発足
七 歴史教育者協議会の結成
第1章 戦前歴史教育の反省と戦後社会科歴史教育の出発
一 歴史教育における「戦前」と「戦後」
――一九四五年の「歴史教育」をめぐる問題状況
二 歴史学研究会の再建と「国史教育検討座談会」
三 「公民教育刷新委員会」答申と新しい歴史教育の観点
四 「国史」授業の停止指令と新しい歴史教育の方針
五 多様な「社会科」の構想と「新しい歴史教育への道」のあいだ
第2章 社会科歴史教育の展開と民間教育運動
一 戦後民間教育運動と歴史教育
二 生活綴方教育と歴史教育の交流
三 教科研と歴史教育
四 コア連・日生連と歴史教育
第3章 新しい歴史学と歴史教育内容の再構成
一 歴史学の新しい展開
二 歴史教育者協議会の創立
地域に根ざして
〈徳島〉「建国記念日」に反対する二・一一集会のとりくみ
第7章 地域の掘りおこし運動と地域に根ざす歴史教育
一 地域の現実の課題に着目する
二 大会開催の地域から学ぶ
三 高度経済成長矛盾と地域の掘りおこし運動
四 敗北史観の克服と「地域」
五 学習指導要領の「地域」
地域に根ざして
〈愛媛〉愛媛県歴教協と地域社会史論
〈埼玉〉秩父事件実践をふりかえる
〈岩手〉南部三閉伊一揆の堀りおこしと授業
〈長野〉加害教材の堀りおこしを活動の重点に
〈和歌山〉部落問題と歴史教育
第8章 わかる授業の創造と「動く社会科」論争
一 たのしくわかる授業の創造
二 加藤文三『すべての生徒が一〇〇点を』
三 「わたしたちの社会科教育課程」
四 安井俊夫『子どもと学ぶ歴史の授業』
五 「子どもが動く社会科」論争
地域に根ざして
〈京都〉到達度評価のとりくみと課題
〈大坂〉科学にもとづいた歴史教育の中身を模索して
〈兵庫〉「同和副読本『友だち』の批判」の発行
第9章 「いのち」と「平和の尊さ」
一 反核軍縮運動の高まりと平和教育
二 八〇年代の教科書問題
三 おこしへ
〈高知〉四万十川流域から創造する高校生の国際交流
〈千葉〉第四六回千葉大会と支部
〈宮城〉「私たちのくらしと水――水源地を守るたたかい」の実践
補説 歴史教育の国際交流
一 国交正常化以前の日中交流
二 歴教協企画の海外旅行
三 国際歴史学会議への報告
四 SSD・のNGO代表団参加
五 日米歴史学会議と日ソ歴史学シンポジウム
六 東アジア歴史教育シンポジウム
七 日韓の交流
八 中国の歴史教学研究会との交流
九 「日中歴史教育交流の旅」
第・部 座談会 歴史教育の課題
第1章 戦前歴史教育から戦後歴史教育へ
達山茂樹*松島榮一*小池喜孝*小島一仁*太田堯*臼井嘉一(司会)
戦前歴史教育あれこれ/戦前歴史教育から戦後歴史教育へ/国史教育検討座談会/『くにのあゆみ』批判/民教・民教協運動と歴史教育/地域教育計画・本郷プランについて/社会科について
第2章 日本史像の再構築をめぐって
松島榮一*鈴木亮*田港朝昭*滝沢正*岩田健*一戸富士雄*鬼頭明成(司会)
皇国史観は克服されたか/地域から日本をとらえ直す/歴史教育における日本史像構たたかいをささえる歴史教育/自由民権百年と秩父事件百件/平和教育と地域の掘りおこし/支配体制の構造と展開を
地域に根ざして
〈静岡〉第五福竜丸から平和教育を広げよう
〈広島〉原爆問題と広島県歴教協
〈青森〉陸奥湾と沿岸漁民の生活
〈滋賀〉滋賀県歴史教育者協議会のあゆみ
第6章 低学年社会科と生活科
中野照雄*佐々木勝男*村松邦崇*満川尚美*森脇健夫(司会)
生活科の前史としての低学年社会科/お話が消えてしまったことについて/生活科の現状/教師の力量としてどんな力が必要か/環境学習と総合化/価値ある体験/子ども観の変革/社会認識の面/教材の陳腐化からの脱却/三年生社会科への接続
第7章 小学校社会科
奥西一夫*山本典人*小出隆司*河崎かよ子*佐藤明彦*田中武雄(司会)
教師と自分の発見―歴教協参加の頃―/地域と授業と子どもの発見/小学校社会科のこれから―若い教師に期待するもの―
第8章 社会科の学力と全体像
満川尚美*大八木賢治*本多公榮*中妻雅彦(司会)
歴教協のめざす学力像/『社会科の学力像』をめぐって/これからの社会科のあり方
第9章 授業方法
半澤光夫*年一二月)
5・歴史教育者協議会と歴史教育の諸問題(一九四九年三月)
6・歴史教育者協議会(一九四九年三月)
7・歴史教育者協議会について(一九四九年五月)
8・教科書「民主主義」対策委員会について(一九四九年五月)
9・歴史教育者協議会(一九四九年七月)
10・歴史教育者協議会 設立趣意書(一九四九年七月)
11・歴史教育者協議会の発足(一九四九年八月)
12・学界ニュース(一九五〇年一一月)
13・「母の死とその後」――歴史教育の出発点と帰結点(一九五一年一月)
14・平和と愛国の歴史教育のために(一九五一年一〇月)
15・一九五三年度歴史教育者協議会活動方針(一九五三年一一月)
16・社会科改訂反対の声明書(一九五三年一一月)
17・系統的歴史教育の内容と方法(一九五三年一〇月)
18・歴史の認識をどう育てるか(一九五八年八月)
19・紀元節復活に反対する声明(一九五七年二月)
20・声明「紀元節」問題懇談会(一九五八年二月)
21・家永三郎氏の教科書検定違憲訴訟を支援する決議(一九六六年九月)
22・在日朝鮮公民の民族教育の圧迫を企図する