私の宗教
ヘレン・ケラー、スウェーデンボルグを語る《決定版》
ヘレン・ケラー 著
高橋和夫 鳥田恵 訳
原書は世界20カ国で版を重ねているロングセラーの自伝『My Religion』。盲聾唖であるヘレン・ケラーのその豊かな内なる世界を形成する過程で彼女を支え導いたのは、恩師サリヴァン先生とともに、科学者スウェーデンボルグの思想であった。
生きることの真実性や実感、愛と美の本質、そして存在の根源などを、宗教観を通して掴んでいくヘレン・ケラー。本書はその情熱的で深い思索のもとにつづられている。
視力を超えた視力(鎌田東二)
第一章 恩人ヒッツ氏の導きで
第二章 他界を見た天才科学者
第三章 スウェーデンボルグの肖像
第四章 「聖言」の秘められた意味
第五章 天界の生活
第六章 神は愛なり
第七章 歓びこそが生命
第八章 障害は神から与えられた試練
訳者あとがき
【著者略歴】
ヘレン・ケラー(Helen Adams Keller, 1880年~1968年)
アメリカ合衆国アラバマ州タスカンビアに生まれる。2歳のとき発熱がもとで視力と聴覚を失った。7歳のときから家庭教師についたアン・マンスフィールド・サリヴァン先生の献身的な努力により言葉を覚え、以後、驚異的に才智をのばし、ラドクリフ大学に入学。同大学卒業後、文筆活動や演劇にたずさわったのち、40歳代から精力的に盲人福祉活動を展開する。世界各地での総講演回数は97回にもおよび、来日(3回)もしている。アメリカ、フランス、日本の各政府から勲章が贈られる。
【訳者略歴】
高橋和夫(たかはし かずお)
1946年佐渡市生まれ。学習院大学大学院博士課程満期退学、専攻は哲学・宗教学。文化学園大学名誉教授。主要著書:『スウェーデンボルグの思想』『スウェーデンボルグの宗教世界』『科学とスピリチュアリティの時代』『スウェーデンボルグの「天界と地獄」』『新井奥邃』主要訳書:『カントの生涯と学説』(E・カッシーラー)『転身期のスウェーデンボリ』(A・アクトン)『霊界日記』(E・スウェーデンボルグ)『隠された千年王国』(S・コーク)
鳥田恵(とりた けい)
1937年石川県生まれ。東京女子大学卒業後、ライト州立大学(オハイオ州)大学院、スウェーデンボルグ・スクール・オヴ・リリジョン修了、専攻は心理学・神学。翻訳家・牧師。主要訳書:『ニューソート』(M・ラーセン)『エマヌエル・スウェーデンボルグ──持続するヴィジョン』(R・ラーセン編)『Testimony to the Invisible』(J.F.Lawrence編、共訳〔英文〕)